無の探求

ひねくれすぎて社会に馴染めなかったぼっちフリーランス(Webライター)の根暗ブログです。記事テーマはゲーム、ライター関連、ネットの話題など色々。2017年7月18日ブログ開設。

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Fラン大学生の将来設計が「Youtuber」「声優」「クリエイター」だらけでヤバイ

おひさしなすび。

新年一発目は個人ブログらしい体験記でも書こうと思ってたので、年末に母校で特別講師をした話をしようと思います。ちなみにどんな経緯かというと、私が所属していたメディア系のゼミの教授に「卒業生でそっち方面に行ったのお前しかいないからちょっと講義で話をしてくれないか」みたいな軽いノリで誘われたからです。報酬は金ではなく肉でしたが、母校に講師として呼ばれるというちょっとした優越感をうまく利用された感が否めません。でもなんだかんだいい経験だったので記事にすることにしました。

 

 

フリーランスとして活躍してるいるOBをお呼びしました

お呼ばれしたのは「メディア概論」みたいな感じのFラン御用達の中身ペラペラ講義。学生の質も低く、開始ギリギリまで3DSでエキサイトしている有様(講義中はちゃんと3DSしまってて偉かった)。

でもこんな紹介されたら照れるじゃないですか。ハードル爆上げですよ。実際はしょぼい個人ブログで小遣い稼ぎながらメディア寄稿したりクラウドソーシングで地雷案件の選別してるだけの引きこもりなんですから。そんな大層なものじゃないんですよマジで。

学生の中に神ブロガーとかフォロワー1000人超えマンとかいたら完全に私の立場ないので内心びくびくしてましたが、彼らのやる気のなさを見てここがFラン私大ということを再認識し、一気に安心したのは秘密です。

一切質問されない気まずさ

Fラン学生の意識の低さを甘く見てはいけないのです。OBが来たからって、それが私のような中途半端なヤツだとろくに質問が来ません。無駄にハードル上がる紹介をされた手前こっちも「クラウドソーシングって知ってますか?」とか「WebライターというのはSEOのプロでして」みたいなそれっぽいことをペラペラと話しましたが、「ライター=雑誌連載」みたいな華やかなイメージを持つ一般人にはSEOの話題はヤヤウケなんですよね。そもそも「SEOって何ですか」ってところから始まるのもわかりきっていたので、ある意味では想定通りではあったんですけどね。

反応を見るに「私の思ってたフリーランスと違う」みたいな雰囲気はすぐに感じ取れました。やはり言葉の響きって大事みたいで、いかにも友達少なそうで不摂生な根暗アラサー野郎がフリーランスとして紹介されても小物感が半端じゃないんだと思います。「まあうちの学校のOBなんてこんなもんか…」という嘆きもきっと彼らの心の中でこだましていたことでしょう。でも何一つメディア活動してないお先真っ暗なこいつらにだけは言われたくねぇんだ、うん。

記事単価の話がリアルすぎて軽く引かれる

私が事前に考えていた盛り上がる話題、それはズバリ「どのくらい稼げるの?」という直球なテーマです。ライター業務をしたことのない人なら記事単価や文字単価の相場なんて絶対にわからないですし、真っ先に聞かれるであろう大事な部分ですよね。

というわけで、てきとーにノリのよさそうなウェーイと大人しい感じの地味子(恥ずかしがる顔が見たかっただけ)を何人か指名してプチクイズ敢行。

 

地味子A「ご、五千円くらいかな?」

地味子B「1万円くらいだと思います。」

ウェーイ「5万円は欲しいデスネェ~」

 

ウェーイを指名したのは正解でした。オチとして素晴らしい回答です。でも彼らには現実を突きつけねばなりません。それが私の役目なのですから。

 

「正解は1000文字書いて300円とか500円とかです。中には1文字0.1円なんてのもあります。」

 

あえて私の貰ってる相場ではなく底辺層の相場で答えてあげました。もちろん「スキルや資格に応じて1文字5円以上も狙えます」とか補足しましたが、1文字1円以下というインパクトは私の想像通りの反応をもたらしてくれました。この反応だけでもわざわざ母校に凱旋した甲斐があるというものです。Fラン学生はこの世で最も社会をナメてるといっても過言ではないので、そんな彼らへ施すささやかなショック療法は必要不可欠なのです。

話に興味を持ち始めたFラン生たち

専門学校ではなくFラン私大のメディア系に来る学生には共通点があります。それは「主体性も個性もないがクリエイターに憧れている」という点です。もちろんその方面の努力もしていませんし、男どもは趣味がゲームしかないような陰キャ連中がほとんどです。

そんな彼らも3年4年と学年が上がるにつれ何も成してない自分に危機感を持ち始めますが、キャリアセンターに来る求人はFランよろしく零細の総合職や営業だけ。ただでさえ潰しがききにくいメディア系に所属しているアドバンテージなどなく、破滅への輪舞(ロンド)はすぐそこまで迫っていることを嫌でも実感するわけです。

そんな彼らだからこそ、私の生々しい話は誰よりも突き刺さるんです。「メディア系ってそんなにヤバイの?」「やべぇよこの人みたいになりたくねぇよ」と彼らの心の声が聞こえてくる感覚がありました。なにせ、彼らがそのまま努力しなければメディア系の就職どころか無職コースですからね。そもそも私の同期にしたって、10人くらいいて正社員になったの3人だけですよ。しかもメディア系に行ったの私だけですよ。どんだけ存在意義のないコースなんだよって話です。4年生の私立文系出て自衛隊とかアルバイト継続とか、お前ら今まで何してたんだよって話です。

つまり、私はある意味では「頑張らないとこう(俺みたいに)なるよ^^」という最終警告をしにきたようなものです。先輩からのありがたい言葉って正にこういうのを指すんだと思いました。どこぞの格言やら臭い自己啓発なんかよりよっぽど効果があるんじゃないでしょうか。

皆さんのなりたいものはなんですか?

メディア系に抱く安易な希望を打ち砕いたところで、せっかくなので将来の夢や展望を聞いてみました。すると、彼らの口から飛び出したのは「Youtuber」「声優」「なんかのクリエイター」「なんかのデザイナー」といったヤバすぎる回答でした。

お前ら俺の話聞いてたの?アドセンスの話とかYoutubeの広告掲載の規約変更とかについての話も一応したよね?無名の奴がヒカキンみたいに駄菓子のレビューとかやって視聴数稼げるとでも思ってるの?「なんかのクリエイター」ってなあに?なんかってなあに?

軽くポルナレフ状態になりながらも、湧き上がる困惑と呆れをぐっとこらえました。

でも昔の自分を思い出すと、確かに将来は「なんかのクリエイター」になりたいとか思ってた時期がありました。メディア系に入って間もない頃の同期も似たようなことを言っていたのを覚えています。

だからこそ断言します。

専門学校にも入らずに私立文系で「なんかのクリエイター」になりたいなんて言っているヤツは絶対になんのクリエイターにもなれないです。むしろ就職すらできない可能性が高いです。

しかし講師として呼ばれたので、その本音は心の奥にしまっておきました。それに仮にそのまま言ったとしても、私の口からでは彼らには響かない気がします。なにせ私もクリエイターという響きにふわふわした理想を抱いていたバカ野郎だったのですから。

この素晴らしいFランに祝福を

現実を見ようとしないFラン生に社会の暗部を見せつける名講義をした私には、力ない拍手が贈られました。そしてそれは私がこの講義に期待したものであり、初の講義にしては有意義なものだったと思います。もしかしたら教授も私のこのひねくれ具合を見込んで、ショック療法を期待していたのかもしれません。

講義を終えたその足で私と教授は近くの焼き肉屋へGO。

「お前のひねくれ具合は相変わらずで安心した」とワケの分からないフォローを入れられながらも、カシオレだのカルピスサワーだの雌臭い酒を注文し始める私。日本酒をちびちび飲むジジイの横で甘ったるい酒を飲む私は恐らく空気読めてない感じだったのだろうと思います。そして互いに酒が進むと教授もだんだんやけっぱちになり、愚痴が話題の8割になってきた頃に教授の口から驚きの発言が飛び出しました。

 

教授「実は俺、今年でクビなんだよね(*^^)v」

 

色々ぶっ飛んでて「え゛?」としか言えなかった私。

なにやら話を聞くと例のメディア系のコースはあまりの惨状(やる気ない学生とろくに就職口を紹介できない講師)から存続する意義を失っていたようです。まあそりゃそうです。私のいた頃からすでにろくな講義がなく、その方面の人材もまともにいませんでした。

その教授のほかにも大量の首切り内定が発生しており、みんな学生そっちのけで就職活動の準備してるとかいうカオスな状態だそうで思わず草が生えました。Fランは学生だけでなく教授も大変なんですね。

そんな教授は愚痴をこぼしながらもかつての教え子の面倒も見るいい人で、私のひねくれ具合を同じようにひねくれながら受け入れてくれた数少ない大人の一人でした。私もそんな大人になれればいいななんて残念ながらこれっぽっちも思ってませんが、いい経験をさせてくれたことに感謝しつつひっそりと迎えた年末最後の行事でしたとさ。